旬の魚で血管の老化を改善
血管の老化を防ぎ、改善するのに「旬の魚」は非常に有効です。
その鍵となる栄養素は、魚の脂に豊富に含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)です。
旬の魚は脂がのって美味しく、これらの成分がより多く含まれるため、効率よく血管の健康をサポートできます。
血管の老化を改善する魚の成分
魚の脂に含まれるオメガ3系不飽和脂肪酸(EPA・DHA)には、以下のような血管にとって重要な働きがあります。
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成分名 |
主な働き(血管への効果) |
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EPA |
* 血液サラサラ効果: 血栓(血のかたまり)ができるのを防ぎ、血液の粘度を低下させます。 |
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* 動脈硬化の予防: コレステロール値や中性脂肪の上昇を抑えます。 |
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* 血管内皮機能の改善: 血管の壁の細胞(内皮細胞)を健康に保ち、血管をしなやかにします。 |
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DHA |
* 動脈硬化の予防: EPAと同様に、中性脂肪やコレステロールの改善に役立ちます。 |
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* 脳の活性化: 脳の細胞膜を構成し、記憶力や認知症の予防にも効果が期待されます。 |
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アスタキサンチン (鮭など) |
* 強い抗酸化作用: 血管の老化の元凶となる活性酸素を除去し、血管の酸化(サビ)を防ぎます。 |
旬の魚を食べて血管を若返らせよう
DHAやEPAは、脂がよくのる季節の魚に特に多く含まれます。
- 秋の旬の魚
秋は、冬に備えて多くの魚が脂を蓄えるため、特に血管によい魚が多い季節です。
- さんま(秋刀魚)
- EPA・DHAの含有量が非常に豊富です。
- さば(鯖)
- 秋鯖は特に脂がのり、DHA・EPAが豊富です。
- さけ(鮭)
- 秋が旬です。EPA・DHAに加え、身の赤い色素成分アスタキサンチンが非常に強い抗酸化作用で血管を守ります。
- かつお(鰹)
- 初夏が「上り鰹」、秋が「戻り鰹」の旬です。戻り鰹は脂がたっぷり乗っています。
- 冬の旬の魚
冬は血管系の病気が増える季節ですが、旬の魚で予防をしましょう。
- ぶり(鰤)
- 寒ぶりは脂のりが最高で、DHA・EPAの宝庫です。
- いわし(鰯)
- 良質な脂質(DHA・EPA)に加え、鉄分、カルシウム、ビタミンDも豊富で、動脈硬化予防に役立ちます。
血管によい食べ方のポイント
DHAやEPAは魚の脂に多く含まれるため、調理法を工夫して脂を逃さず摂ることが大切です。
- 汁物・鍋物: EPA・DHAは煮汁に溶け出てしまうため、ブリ鍋、つみれ汁のように汁ごと食べられる料理がおすすめです。
- 刺身: 脂を最も逃さない食べ方です。
- ホイル焼き: 魚油をアルミホイルの中に閉じ込めるため、DHA・EPAを効率よく摂取できます。
- 缶詰の活用: サバ缶やイワシ缶は、骨や煮汁ごと食べられるため、栄養を丸ごと摂れる優れた食品です。
塩分の摂りすぎは血圧を高め、血管の健康にとってマイナスです。
せっかくDHA・EPAを摂っても効果が相殺されないよう、塩分過多にならないよう注意しましょう。
旬の魚を食卓に取り入れて、美味しく血管の老化を改善していきましょう!
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